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2006/4/30

【実行委参加】自由と生存のメーデー06:プレカリアートの企みのために


呼びかけ文

 

  いまや全雇用者の三人に一人は非正規雇用(プレカリアート)である。「働き方を自由に選べます。」「楽しい仲間があなたを待っています。」 甘い言葉と引き換えに、なんの保障もないのに安い時給で文句も言わずに働き、ときにはタダ働きを喜んでこなすことへと誘惑される。

 

 コミュニケーション能力や感情、対人サービスを通じて、人の生そのものに関わって働かされるものだから、ついつい勘違いもしてしまう。職場に「自己実現」のチャンスを期待し、しょーもない作業に「やりがい」を見出し、感動したりもする。しかしつかのまの「職人気取り」も「仲良しクラブ」もすぐに裏切られる。働く場所は次々変わるし、手にしたはずのスキルはすぐに使い物にならなくなるからだ。

 

 午後に釣りをし夜に議論をする暮らしには程遠く、家に帰ればくたくただ。それなのに働く意欲がない、甘えているとの非難が浴びせられている。問題はいつも個人の資質に帰せられ、「人間力」を高めろというおせっかいな説教が幅を利かせる。敵意と嘲笑にさらされながら、常にわが身を脅かすこの見通しなく不安定な日々を生きなければならない。これは自分のせいなのか? どこにまともに暮らせる仕事がある。フリーター歓迎の求人雑誌は街にあふれかえっているが、詰まるところ使いたいときに使い、切りたいときに切れる、あとくされのない商品として人を使い潰したいだけではないか。

 

 私たちはばらばらに切り分けられながら、この国で戦争を戦わされている。差別と排除の中で生存を脅かされながら、野宿生活者が「自立」を強要され剥き出しの市場に放り出される。社会保障を切り捨てられ地域の支えあいが不充分な中で、障がい者は「自立支援法」のもとに自己責任で働くことを強要される。無権利なまま女性パートタイム労働者が正社員と変わらぬ労働を担わされる。人間性を蹂躙する指紋押捺など治安管理にさらされながら、移民労働者が都合よく周縁労働力として酷使される。イラク派兵後のこの戦時下では、殺されることさえも殺された人間の自己責任と侮辱され、ふらふらと街を歩くこと自体が危険視され監視される。「ただ生きること」が否定され、役に立つかどうか、放置してよいかどうか、殺してよいかどうかが吟味されているのだ。

 

 ただちに戦争をやめよ。イラクでもパレスチナでも、そしてこの国でも。あらゆる場合で「ただ生きること」が否定されてはならない。あらゆる場所で社会的排除と選別を許してはならない。排除・選別された人間は黙ってはいないのだということを、いたるところで見せ付けよう。メーデーを、不安定な日々を強いられるすべての者(プレカリアート)たちの企みの日としよう。

 

200649

「自由と生存のメーデー 06 ―プレカリアートの企みのために」実行委員会

 

※新自由主義政策が強められる中、収入や就労のみならず生活条件全般に不安定さを強いられている人々が、寄る辺なき自らを示す言葉としてプレカリアートを発見した。2003年、イタリアの街路に落書きとして現われ、ユーロメーデーの中で広く使われるようになった。precario(不安定な) Proletariato(プロレタリアート)をあわせた造語と思われる。辞書にはまだのってません。

 

 

 

第1部:[集会・討論]プレカリアートの企みのために


神宮前隠田区民会館

【発題者】

入江公康(社会学者・労働運動史)さん

海妻径子(岩手大学教員、インパクション編集委員)さん

安部誠(全国コミュニティ・ユニオン連合会全国委員)さん

 

写真:ムキンポさん より借用

第2部:[デモ] 隠田区民会館出発−渋谷一周−隠田区民会館解散


デモにおいて3名の不当逮捕!

仲間を返せ!不当逮捕弾劾!

メーデー救援会

 

写真:ムキンポさん より借用

 

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